奥山 尚一(久遠特許事務所 代表 弁理士)

奥山 尚一
久遠特許事務所
代表 弁理士

  
 日本の企業はどんどんグローバル化しています。生産拠点の海外移転にとどまらず、開発から生産、販売までに至る戦略全体が国際的に見直されています。知的財産もまた、グローバル化がこれまで以上に進行しつつあります。例えば、特許を海外で取得することがより重要になってきています。また、日本の国際的な存在感を高めるためにも、日本から海外に向けた情報発信が重要なテーマになりつつあります。   
 国際的に知的財産の権利を確保し、その活用を図っていく時代です。知的財産分野における翻訳の重要性はこれまで以上に高まります。高い品質の翻訳が、知的財産の国際的な保護と活用そして情報発信に必須の要素であることは、多くの日本企業がこれまでに経験し、理解してきていることであります。また、外国への情報発信のバリアを下げて、より活発に情報が行き来できるようにすることは、日本の国策の上からも重要です。   
 本協会は2004年に設立されて以来、知的財産に関する高度な翻訳能力を有するものを育成評価していくための活動を推進してきました。今後とも、産業界そして知的財産分野の多くの皆様のご指導とご支援を得て、知的財産に関する翻訳専門家の知識と経験を集め、わが国の知的財産翻訳水準の向上に資するように鋭意取り組みを進めてまいります。   
 各界、各位の幅広いご理解とご支援を改めてお願いする次第であります。


2017年7月